世界が大変なのに、何にもできない僕について


さっきゴロゴロしながら窓際のポトスの鉢植えを眺めてたら、「こんな世の中で自分が何もできない」って思うだけでしんどい僕が僕なのがしんどい、ってなった。

めっちゃくちゃじゃないか、世界。病原体にみんな恐怖し、お互いに疑心暗鬼になり、家族や他人に当たってしまう。どさくさに紛れてみんな感染症を自分の主義主張を正当化する言い訳に使い、政治家は策が良かろうと悪かろうと叩かれたり擁護され、金持ちはもっと金持ちになっていく。

そんな中で、僕の生活にはほとんど変わりがない。親と社会制度の庇護下に置かれたまま、影響されない。ただ、僕が何もしなくてもいろんな人のアビキョーカン(どんな字だっけ…?)は時間に連れられて横を過ぎ去っていく。僕の健康も家もゲームもお小遣いも全然変わらない。現実感が全くないから、フィクションの世界が上映されているのかなあ、って気分になる。(ディストピアSFは割と好きだ。)

正直、学校が真っ先に休校になって、外で遊んでたら誰かが通報したっぽくて警察来ちゃったし (警察の人も通報人と僕らの事情に板挟みになって困ってたけど)、通報されないように暗くなってから橋の下で喋ってたらそれだけで知らないおっさんに「危機感のない若者が」って怒鳴られたし、友達んちのマンションでWii Fitやってたら後から管理会社から連絡が入ったらしいし (土曜日の昼間3時間だけだったのに…? )、学祭も遠足も中止決定。僕ら学生の「機会損失」ってやつがフェアじゃないなあと思うけど、人の命がかかってるって言われてて、しかもそれを誰かえらい人が決めたんなら反論なんてできない。何を言っても、結局自分にとって都合が悪いことに対して子供がカンシャク起こしてるように見えるし。どうせまともに取り合う大人なんていないだろう。相手の主張にまっとうに対抗できる言葉なんて持ち合わせてないし、黙って自分の手持ちの資源でのらりくらりとしておくしかない。

論理ってやつがちゃんと使いこなせたらいいんだろうけど、もう情報が錯綜しすぎててそれをどうやって整理していいかもわかんないな。学校から送られてきた課題には担任からのメッセージが入ったプリントが付いてて、「今世界で起こっていることを自分の目で見て、将来大人になった時にこのような有事にどんなことが自分にできるか考えて見て下さい。」って書いてあった。先生何歳だっけ、バブル崩壊とか阪神淡路大震災とかあった時に、そういうこと考えてきたんですか?僕は残念ながらそんなに頭がよくないので、みんな口々に好きなこと言ってるのを見ると何か正しいのかわからなくなって、不安が増して、しんどいだけでしかないです。

友達にはそういうのをちゃんと割り切れるハッピーなヤツがいて、こいつ人間何周目なんだ..? って思うけど、あいつが言うには「別に気にしなければいいじゃん」らしい。それってどうやんの…? 全部勝手に分け入ってくるんだけど、僕の中に。僕はそんなこと別に求めてないんだけど、向こうからやってくる。でもあいつは状況把握が異常にうまくて、必要とされているときには一目置かれるような発言をするんだよなあ。情報収集してないわけじゃないんだ、それに自分を揺さぶられないだけで。きっと自分ってものに疑問を持ったことがないんだろうな、いいな。それとも、もうとっくにそのフェーズを乗り越えた、とか….? それだったら、なおスゲーな。

この動乱をこの年齢で目撃したことに、どんな意味があるというのだろう。

この国で生きてたら、十年に一回は天災でどこかがぐちゃぐちゃになる、っておじいちゃんが言ってた。(おじいちゃんだった、と思う、たしか。) これをきっかけに、医学部に行きたいとかって進路変更するやついるんだろうか。逆に家庭にお金がなくて予定していたことができなくなった、って人がいなかったらいいんだけど。(LINEニュースで読んで、存在するのは知ってるんだけど、せめて僕の周りにはいないことを願う。)

アイドルとかスポーツ選手とか、いろんな山を登頂最年少制覇するとか起業して自分の通う学校を買収するとか何かの発明をするとか、まあいろんな十代がメディアで取り上げられているけど、それと自分を比べて落ち込むほど純朴ではない。(僕は、いい意味で自分の育ちの普通さと、この「普通」のありがたさを自覚している。)

将来の目標にむかって逆算した計画を立てるとか、やりたいことがちゃんとある人が手にすべきチートスキルくらいでしかないじゃんねえ… 「私にはこれしかなかったんです」っていう達人がテレビに映ってるのをよく見るけど、これしかない、って状況が逆にラッキーに見えてくる。そんなことを考えるのは贅沢なんだろうか…。

別に今の人生に不満もないけれど、自分が何をしたいとか何が得意だとか、あんまりよくわからない。(むしろ、高3の時点で進路を決めて置かないということに、マジか、と思っている。) まあ、人が困っている時に自分が何もできないのがストレスになっているくらいだから、人の役に立ちたいんだろう。

とりあえず今日はこれがわかっただけで、いいか。いま僕を幸せにできるのは、さっきからずっといい匂いがしている出来立ての晩ご飯だ。せめて、いただきます、ごちそうさま、ありがとうをちゃんと言おう。