2021年、1月の記録


都会の片隅で、息を潜めて生活している。大家さんが趣味で貸しているのかな、と思える家賃価格の住居に住んでいるので、あいかわらず経済的労働をしていない。

周りには「楽しいニートです!」と言いふらしているのだけれど、発疹やまぶたの痙攣という明らかに過労症状がでている。そんなニートがあるものか。しなくちゃいけないと思い込んでいることが多すぎる気がする。諦めることを上手くなりたい。

いろんなことをパッチワーク状に行っていて一貫しないのは相変わらずで、一体どういう言葉で自分を括ったらいいんだろう、自分の外界にあるものに対しては、微細に多角的に切り分けようと旺盛な意欲を持っているのに、自分は言葉にくるまれるのが苦手だ。みんな、自分をちょうどいい大きさにちぎって所定の場所に配置するのがうまいなあと思って、とてもうらやましい。

今年は、「情報化社会」がいう「情報」でないところに目を向けたくて、嗅覚に注目している。コーヒーのフレーバーホイールや香水について、語彙と感覚の引き出しを増やすのは面白い。

羞恥心や不安、認知特性、自己認識のクセとの対峙に関しては、一旦必要な部分は網羅した印象。自己の欲求をきちんと聞きつつも他者にどう映るかを考えることを、やっと当たり前にできるようになってきた。

あとは、自分のソフトスキルの把握をもうちょっと正確にやりたい。20代を余生の先取りのような過ごし方をしてしまったので、30歳から建設的にアウトプットしていきたい気持ち。

前向きにそう思っていたら、予定されていた入院(まったく命に関わらない)が、病院が感染症対応に追われているので延期された。それが終わらないといろいろどうにもできないので、今年の大きな計画もまた立てづらい。それに、シン・エヴァンゲリオンの映画公開も延期された。人生、思い通りにいかない。

 



よかったものメモ

よかったアニメ

Dr. STONE: 突然石化した人間たち。文明が滅んでからなぜか復活できた科学好きの高校生がひとつひとつ科学の知識をつかって文明の利器を作っていく物語。人類全体の石化を説くために、圧倒的な力で世界を統べようとする敵の軍団と戦う。物事の仕組みを知ったり、ちまちました工作が好きな人なんかには、絶対たのしいアニメ。


ワンダーエッグ・プライオリティ: 今季、呪術廻戦人気のうらでひっそり放映されているアニメ。学校や世間になじまないような子供達が不思議な世界で理不尽と闘い、大事な人を取り戻そうとする。共感ともどかしさでイライラするシーンも多いけれど、見てしまう。絵と色彩が綺麗。

結局、自分を守るには戦うしかない:ワンダーエッグ・プライオリティ

2021年1月23日

よかった本

うしろめたさの人類学: エチオピアをフィールドにする人類学者が一般向けに書いた本。贈与を主なテーマにしながら、私たちのなかに築き上げられた当たり前を解きほぐしていく。一般書なので、言葉遣いは優しいし、フィールドワーク中の情景なんかもエッセイとして楽しめる。遠くへ旅ができない今、公助や共助ということばが言論をつるつる滑りながら漂流している今、読むと面白い本。ブックデザインや表紙の手触りのいいので、本として好み。


Phaの一連の作品: phaは、高等遊民という言葉が似合う、知力高め精神力低めのブロガー・エッセイスト。最近「わたしpha目指します」といって著書を紹介している。ちなみに競合になってもphaさんに勝ち目はないので、目指してはいない。

よかった映画

人のセックスを笑うな: 案の定タイトルで敬遠してきたけど、ハチクロの映画なんかよりもよっぽど良い美大生映画だった。終わり方が好き。


ヨコハマメリー: 横浜の街頭に立ち続け、1995年に忽然と姿を消した白塗り・白ドレスの老婆「メリーさん」の素顔を、彼女を支え、また彼女からインスピレーションを受けたアーティストを中心としたインタビューから浮き彫りにするドキュメンタリー。戦後の混沌とした都市の習俗についても詳細に語られている。

よかったイベント

小林エリカ「光の話」: 京都精華大学のオンライン聴講可能レクチャーで、ゲストが放射能をテーマとして調査したことを小説や漫画、インスタレーションとして発表している小林エリカ。問題意識や作品との向き合い方が面白かった。

よかったレストラン

大阪梅田・モロッコ料理 Le Marrakesh: 極寒の日に行ったので、スープが染みた。レモンの香りが鼻に抜けるキヌアのサラダもとても美味しい。もちろん、メインのタジン料理も、肉はほろりと柔らかく、野菜はしっかりと味が濃く甘い。