2月のまとめ

 

多くの人が思っていることだと思うが、わたしにとっても毎年2月が足りない。今日で月末なのか。月末というのは25日あたりから徐々に気分が引き締まっていくものだけれど、2月だけは、全力スピードを出し切る前に終わってしまい、なんだか不完全燃焼もしくは締め切りがあった場合、あせりがバーストして過燃焼気味だ。

さて、そんな慌ただしく終わりを迎えた2月について少し振り返ってみる。

山を登る

今冬山登りを覚えて、近所の山に月一登っていた。でも方向音痴がひどくて目的地点にたどり着けたことが未だにない。いつも見覚えのない道にでるけど、十分に開かれた山で迷うのはそれはそれで楽しいので問題ない。山頂あたりを適当にあるいてたどり着いた開放的な休憩地で、運動部の学生の弾む話し声や山岳ウォーカーたちのカメラ音を聞きながら、暗がりに潜む声のようなエミリーディキンソン詩集のページから2篇ほどを読んで休憩し、道を下る。そしてまた迷って、よくわからない伐採場にでる。わたしの人生そのものみたいな山歩きだな、と思う。

 

その他イベント

ルーティーンとして、身体と意識をつなげるべく散歩・ジョギングをしていた。それ以外は、川沿いで着膨れして日向ぼっこをしていた。打ち上げられた海獣ってこういう気分かな、と思いながら。

あとは、田舎の方に行った時に、挽きたての茶葉粉で抹茶をたてる経験などもして、とても良かった。

あふれ出す本について

地方文化都市の片隅に定住して以来毎月15冊ほどの本を読むが、積読が月20冊くらい増えるので収拾がつかない。ついに本棚から溢れ出して、こたつの中に本が積まれている。本を温めると何か悪いことがあるのか誰か教えてほしい。

あと、視界に入らないものの存在を完全に忘却する才能があるのでそろそろ読書メーターに本腰を入れて目録でも作った方がいいかもしれない。トラッキングと記録が大事なのを実感したのが2020年だったから、その範囲をゆっくり広げていきたい。

新しいフェーズに入る前に

わたしは、来月誕生日を迎える。

もう20代が終わるが、ここまでの人生を道草をするように生きていてしまったので、このまま道草をしたまま人生を終えるかもしれないし、それでもいいと思えるようになってきた。

なまじっか勉強ばかりは途中まで頑張ってきた人生だったので、いわゆるエリート道を邁進する知り合いもいるが、頭脳と心のつくり、そしてこんこんと湧いてくる体力・気力の泉を持っているという部分で、自分とは違う、自分の生き方ではないな、と思う。ゴールを定め、そこから逆算して予定を定め、ゴール目掛けて一直線に走り続けることは、わたしにはできない。

ただ道草をしている中でも発見というものはあって、5月くらいになったら色々仕込みが熟成して何かご報告できればいいと思う。

今月出会ってよかったもの

●よかった小説
はやせこう『庶務省総務局KISS室 政策白書』 (ハヤカワ文庫JA)
わたしはSFが好きなのだけど、日本のSF小説でハマったものは少なく、海外物は翻訳は没入しにくいので英文で読みそして案の定全然進まないというジレンマを抱えている。この作品は、2020年に世界の大局観が転換して以降の作品が読みたいなと本を漁っているときに見つけたもので、あまり内容に期待していなかった分、自分の好みにクリーンヒットして気持ちよかった。時事への現実的な疑問・問題意識を不条理な筒井康隆みと軽妙な星新一みでパッケージングした娯楽作品とでも読んだらいんだろうか。「早瀬 耕」じゃなくて、「はやせ こう」の作品という感じ。通勤電車とかでサラッと読んでもいいとおもう。官僚が主人公なのだけれどトンデモ設定なので、公共政策を頑張っている友人に勧めるとめっちゃ笑うか気分を害するか二分しそう。リスクはとりたくない。

 

●よかった音声作品
先月からaudibleに手を出した。まぶたが痙攣していたから、目を使わずできることを…と考えたからだ。今月ダウンロードした、高山みなみ朗読のミヒャエル・エンデ『モモ』はとてもよかった。モモはいつでも近くに置いておきたい物語なのだけど、それをクルクルと演じ分ける高山みなみさん(たまにコナンが顔を出すのでニヤニヤする)の声でまた違った情景として味わえる。audibleで聴くと、これ1冊でなんと12時間もある。わたしは本を読むときに目線を動かすのが早すぎて余白に目を凝らすことを怠ける節があるので、じっくり聞き取ろうとする、朗読者の声色に感情を委ねるのは、これまでとはずいぶん違った読書体験で、ある意味かなりショッキングだった。

 

●よかった映像作品
Shingo Tamagawa “PUPARIA”
前から好きだったけれど、今月は特に毎日並に見ていた。見ていると落ち着くけど、多分共感してもらえない。奇麗で、ことばにならない広がりがあるものが好きな人向き。