情報整理、上手くなりたい(1):梅棹忠夫すごい

 

この記事では、わたしが「情報整理上手くなりたい…」と試行錯誤する契機について書いています。

自分に合った方法を見つける思考回路については(2)から書いています。

情報整理を上手くなりたい(2):「知的生産の技術」のエッセンス

2021年3月14日

情報の整理と知的生産の道のりはデザインできるはず。なんとかしていきたい。

日本の文化人類学パイオニア・梅棹忠夫展に行く

わたしはミーハーな人類学愛好者なので、京都大学博物館で行われていた特別展 梅棹忠夫生誕100年記念「知的生産のフロンティア」を見に行ってきました。

梅棹忠夫氏は、わたしの愛する「みんぱく」こと国立民族学博物館の設立に尽力した初代館長。理系・文系の枠に囚われず、広くフィールドを探索して研究をした方です。

梅棹忠夫(1920-2010)は、少年時代からフィールドワークによって自然や人についての知識を吸収し体系化してきた学者の一人です。本学の理学部を卒業し、その後、京都大学人文科学研究所の教授を務めるなど、理系と文系の双方を修め、生態学から文化人類学、比較文明論と、知的生産のフロンティアを常に開拓し続けました。

京都大学ウェブサイト

上記の展示は、学術研究内容というより梅棹忠夫氏本人の人生と生活についてのものでした。

知の巨人の几帳面なノートに圧倒される

梅棹本愛読者のわたしにとって、まずこの小規模な展示の感想として出てくるのは、

  • 「おお、今西錦司(すごい人)と川喜田二郎(すごい人)と梅棹忠夫(すごい人)が一枚の写真に!」
  • 「これが1955年のカラコルム学術探検で持ち帰った石とコムギの原種…尊い。」
  • 「おお、1956年当時の記録映像がなんとカラーフィルムで!?パキスタンとアフガニスタン美しい…しかし結構な資金を投入したんだなあ…。」
  • 「あの!モゴール族探検記の!世界!!」

という完全にミーハーなオタクのものです。

ただ、それ以上にわたしは思いました。

いやこの人、めっちゃ几帳面。

中学生時代からのノート類が展示されていたのですが、きっちりとした字・余白多めのノートにかかれた的確なメモ、分野ごとのノートとスケッチブック(絵もうまい…)が圧倒的でした。ノートの冊数が増えると、目録用のノートまで作ってありました。

とんでもない量の知的生産をできるひとって、情報整理がうまいんだな…。

1980年代後半に失明してしまったあとにも多数の本を著した梅棹氏。その体系だった知識はこのノートと整理術からきているのだ、ということがリアルになった展示でした。

国立民族学博物館の小長谷有紀教授は「A型で本当にきっちりした性格だった」「先生は“発見は突然やってくる”と言い、それをいつでも受け止められるように何でも書きこんでいた」と振り返る。それは、犬に噛まれたときにその歯形をスケッチしたほどだったという。

AXIS 日本科学未来館「ウメサオタダオ展 —未来を探検する知の道具—」展、レポート

超ロングセラー「知的生産の技術」

梅棹忠夫氏は、知的生産の技術という超ロングセラーの著者でもあります。それまで全くノウハウとして体系化されていなかった知的生産を、一般の人でもできるようにとまとめ上げた一冊です。

この本は1969年に出版されているので、さすがにデジタル時代には合わないところもあります。しかしエッセンスとしては今でも十分通用するからこそ、こんなに長い間読まれている本です。

この本、読書法指南書としてもとても良い…。読書の心構えを知っているだけで情報の捉え方が変わる。

自分の問題意識

さて、わたし自身は情報整理がとても下手なのです。ノートの字も走り書きだし落書きも多い。すぐに枝葉の情報に興味がいって、本筋からずれてしまい、本題を忘れてしまう。修士課程まで頑張って行ったのに、資料のまとめ方(文献管理)が下手すぎて思うように情報をまとめることができませんでした。

思考の断片は、Evernoteに無秩序に入っているものとノートに書き付けられているものと、ばらばら。食事机と仕事机とカバンにそれぞれノートがあって、ランダムな仕事の勉強メモ・自分でやりたいプロジェクトの構想・落書き・レシートや名刺の貼り付け場となっています。

これまで様々なタスクをおぼろげな記憶と締め切り前パニックによる過集中で乗り切ってきたけれど、全然持続可能じゃない。低空飛行にも程が有る、という生き方はもういやだ。

これをなんとかしないといけないと思ってもう2年。こうやって思いの丈を書き出すようになってから、メモをたくさんとるように心がけています。まだ思考や知識メモをノートに書き留められるようになっただけで進歩なんです。ただ、情報はどこかにはあるんだけど、どこにあるのかわからない。

梅棹氏は「知的生産の技術は秩序と静けさのために」あるといいました。博物館展示で目の当たりにした整理術、この機会に手に入れたい…。

次の記事で、この梅棹式知的生産の技術が具体的にどう現代(というかわたし)に応用できるか、考えてみることにします。

無から有、作れるようになりたいよ。