結婚妊娠育児フェーズに移行していく女友達の過ぎゆくをぼーっと見る


わたしは今ちょうど30歳で、周りの友人は男女ともに33~35歳くらいが多い。

面白いことに、その年代の女友達が全員結婚妊娠子育てフェーズに入った。すべて去年から今年にかけてである。コロナ禍にあってまとまった時間ができて人生を真剣に考えたり、旅や仕事の勢いがいったん落ち着いたから家族でも作ろうという気分になったこと、そして年齢的なものらしい。親に「そろそろ孫の顔がみたい」とせっつかれていた人もいた。

とくに近しい関係の5人くらいがどどどっと婚活をし、どどどっと妊娠と結婚を(順はどうであれ)したから、なんだか可笑しかった。コロナ禍での出生率は下がっているとニュースで読んだ気がするけれど、周りのトレンドは完全に逆を行っている。会話の内容が無痛分娩とか保育園確保のためのポイントとか食べづわりとかに様変わりした。以前って何を話していたっけな。わたしは特に身を以て何か意見することもないので、ぼーっと面白く聞いている。

ちまたで王道と言われる生き方を歩んでいるというよりは、たくさん一人旅をし個人事業主や個人会社経営をしているようなひとたちばかりだけど、やっぱり生殖活動に関しては、生物学的限界というものを見据えて動かないといけないらしい。

当人たちの前でそういう印象をうけたと伝えたら「生殖活動って言うな」って怒られたけど、いまいち怒る理由にピンときていない。ロマンチックが足りないんだろうか。

子供がほしいと声に出して言い始める30代女性は他にも複数周りにいて、彼女たちのうち経済的に余裕があるひとはあまねく一旦「アメリカで精子バンクにアクセスして優秀な遺伝子を手に入れる」を考えるらしい。そして考えを一巡りさせたあとに「やっぱりちゃんと恋愛をしてその相手との子供がほしい」となってお見合いパーティ通いやマッチングアプリを始めるのだ。そういえば一人として、長く付き合った人と結婚しました、みたいなタイプがいない。全員そろそろ子供がほしい、家族を作りたいというライフパスを鑑みて結婚相手探しを意図的にやっていた。その辺の傾向もなんだか興味深い。

自分よりちょっと年上の人たちとつるむことが多いと、自分の人生にどう言うことが立ち現れる可能性があるのか予想できてありがたいことが多い。でもこの件に関しては、どうなんだろう。

自分はというと、よくわからない。結婚したいとも結婚したくないとも、子を産みたいとも産みたくないともはっきりとした欲求はない。子を生むのは内臓から作り替えられ食べ物の嗜好や身体のリズムや思考回路でさえ変わるというものらしいから、その体験にはちょっと興味はある。一緒に住んで心地いい人がいたらそれは幸せなことだろうな、とも思う。

まぁ一緒にいたいとおもう人がいたら結婚するのかもしれないし、相手が子を欲したり偶然子供ができたら産むのかもしれない。どっちでも自分はそれなりに楽しく状況を受け入れる気がしている。最近なんだかすっかり力が抜けてしまって、来るものを引き受けるような態度だ。でも、恋愛とか結婚とか家族を作るとかその辺りに関しては堂々巡りになる気がしていたし差し迫る問題ではなかったから、あまり深く考えてこなかったのもある。恋愛は行き当たりばったりに、いくつか経験することになったけど、30歳になっても法的婚姻関係の締結と居住環境の共有と家族形成の協働をやるのは具体的に自分事ではない。大学や大学院の同年代同級生なんかはまだその辺のフェーズに入っていないから、まだ考えなくていいかなー、とも思っている。 

とりあえず他人事として、コロナ禍に周囲の女友達が一気に駆け込むように結婚していったのは面白い現象だな、と感じたので書き留めておく。